この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
溺愛〜あたしだけの王子様〜
第1章 前編
あたしは手早く具材を混ぜてチーズを振り、
オーブンにセットした。
携帯を持ち、
近所のカフェにTELをした。
「はい。カフェ慈庵でございます」
じあん、というカフェは添加物を使用しないスイーツばかり出すから人気がある。
『もしもし……。
いつもお世話になっております、早川でございますが』
「ああ、碧さん!
いつもご贔屓下さりありがとうございます」
パティシエ・高内【タカウチ】の野太い声がした。
『あのぅ……お願いがあるんですけどぉ、
プリンを至急3つ作って頂きたいのです……』
あたしは遠慮がちに頼む。
高内は一瞬無言になった。
あたしは『お願いします!』と畳み掛ける。
「分かりました。碧さんの頼みですしね……
では、今日のぶんはどうされます?」
高内が交渉に入る。
『そうですね……
午前中の3時間なら。
9時?ええ、もちろんOKですわ♪♪』
あたしは交渉が成立したことにホッとして『では、お願いしますね?はい、
そのときに取りに伺います』
と言いTELを切る。
そして、
違う店にTELをした。
「はい、〔かやはら〕でございます」
精肉店の女主人の声がする。
『あ、おはようございます♪
早川でございますが〜。』
〔かやはら〕は国産肉を加工・販売している精肉店だ。
【日本が誇る安心・安全美味い食材】という雑誌の特集に掲載されたほど。
「……あら、早川さま?」女主人の声が低くなった。
『あのぉ、
チキンナゲットを作ってもらえないでしょうか??』
「今からかしら?」
女主人は淡々と話す。
『はい、申し訳ありませんけど……
もちろん〔あれ〕は今日中に届けますので』
あたしは遠慮がちさを心がけて、いつもと同じように約束をする。
女主人は「まぁ、本日中に?分かりました、チキンナゲットね?
6人分作りますわ」と声が明るくなる。
オーブンにセットした。
携帯を持ち、
近所のカフェにTELをした。
「はい。カフェ慈庵でございます」
じあん、というカフェは添加物を使用しないスイーツばかり出すから人気がある。
『もしもし……。
いつもお世話になっております、早川でございますが』
「ああ、碧さん!
いつもご贔屓下さりありがとうございます」
パティシエ・高内【タカウチ】の野太い声がした。
『あのぅ……お願いがあるんですけどぉ、
プリンを至急3つ作って頂きたいのです……』
あたしは遠慮がちに頼む。
高内は一瞬無言になった。
あたしは『お願いします!』と畳み掛ける。
「分かりました。碧さんの頼みですしね……
では、今日のぶんはどうされます?」
高内が交渉に入る。
『そうですね……
午前中の3時間なら。
9時?ええ、もちろんOKですわ♪♪』
あたしは交渉が成立したことにホッとして『では、お願いしますね?はい、
そのときに取りに伺います』
と言いTELを切る。
そして、
違う店にTELをした。
「はい、〔かやはら〕でございます」
精肉店の女主人の声がする。
『あ、おはようございます♪
早川でございますが〜。』
〔かやはら〕は国産肉を加工・販売している精肉店だ。
【日本が誇る安心・安全美味い食材】という雑誌の特集に掲載されたほど。
「……あら、早川さま?」女主人の声が低くなった。
『あのぉ、
チキンナゲットを作ってもらえないでしょうか??』
「今からかしら?」
女主人は淡々と話す。
『はい、申し訳ありませんけど……
もちろん〔あれ〕は今日中に届けますので』
あたしは遠慮がちさを心がけて、いつもと同じように約束をする。
女主人は「まぁ、本日中に?分かりました、チキンナゲットね?
6人分作りますわ」と声が明るくなる。