この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
凍える月~吉之助の恋~
第5章 第二話 【鈴の音】   二
 我に返った瞬間、土間に見知らぬ男の骸(むくろ)が転がっているのが見え、お絹は悲鳴を上げた。月明かりに浮かび上がった死体は胸からおびただしい量の血を流して事切れていた。胸にはまだ匕首が突き立てられたままだ。まさに心ノ臓を一突き、吉之助は聞きしに勝る手練れのようであった。
「お前は見ない方が良い」
 ふいに声が降ってきて、お絹は座り込んだまま茫然と吉之助を見上げた。吉之助も大量の返り血を浴びている。左頬の傷痕が月光に照らし出され、凄絶なまでの美しさがいっそう際立っている。
 改めて自分がたった今直面したばかりの怖ろしさが身に滲みた。身体が小刻みに慄え出し、涙がとめどなく溢れて落ちる。
/422ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ