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凍える月~吉之助の恋~
第5章 第二話 【鈴の音】   二
 そう言えば、家を出る時、いつもの場所にも吉之助はいなかった。どこかに息抜きに行ったのやも知れず、一体このように長い間、どこに逗留しているのかと心配したこともあった。吉之助はけして家の中に入ってくることはなかったし、たまに外へ出るお絹を見ても声をかけてはこなかった。
 ずっと身近にいながら、吉之助とは話らしい話をしたことは一度もなかった。吉之助はただ影のようにひそやかにそこにいるだけだ。
 吉之助の姿がないことに少し不安はあったが、辻堂までの道のりは、身重の足で歩いても知れている。お絹は構わず一人で行くことにした。ここのところずっと家の中に閉じこもってばかりいたので、気散じにもなった。
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