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凍える月~吉之助の恋~
第7章 第三話 【初戀】 一
 こうも気候が不順では身体の方がついてゆかない。老人や幼い子どもはすぐに風邪を引いてしまう。これは何も江戸に限ったことではないけれど、冬になると質(たち)の悪い風邪が流行(はや)り、罪のない大勢の人々の生命を奪ってゆく。お絹の父参次もこの風邪をこじらせたのが元で呆気なく亡くなった。
 参次は夜泣き蕎麦屋をやっていて、丈夫だけが自慢というような頑健な男だったが、さしもの父も病(やまい)には勝てなかった。もっとも、頑固な父は風邪気味であるにも拘わらず、医者にもかからず、いつもと変わりなく休みもせずに屋台を引いて商いに出ていた。日頃から健康そのものだっただけに、どこかで自分だけは大丈夫だと油断していたのだろう。
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