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凍える月~吉之助の恋~
第7章 第三話 【初戀】 一
 大店の跡取り息子などは甘やかされ放題で育ったため、良い歳をしても酒色に耽り遊び回ってばかりの者もいると聞くが、陽太などは両親が苦労している姿を間近に見て育っているだけに、子どもなりに真剣に考えているようだ。
「陽ちゃん」
 お絹は声を張り上げた。確か陽太の奉公先は「京屋」だ。京屋は初代が京都の出で、この屋号を名乗り始めたという。店構えは小さいけれど、老舗の大店である。あそこは当代の主(あるじ)が厳しく、奉公を始めて最初の一年は薮入りを許されないのだと、陽太の母おみのが夏の盆の頃に淋しげに零していた。いつもは喋り好きで陽気なおみのがいつになくしんみりと話していたのをよく憶えている。
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