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凍える月~吉之助の恋~
第7章 第三話 【初戀】 一
 長屋の子どもはたいがいが十を過ぎると、どこぞに奉公に出される。厳しい奉公の中で途中で辞めてゆく新参者も出るわけだが、陽太は父親の仕事を継がず、商人になりたいと自ら家を出た。そんな経緯や陽太の気性からも挫折などあり得ないはずだ。
 が、いくらしっかりしているとはいっても、所詮、十二の子どもにすぎない。もしかしたら―と、この時、お絹の心にちらりとそんな想いが浮かんだのは当然のことだったかもしれない。
 お絹が物想いに耽っていると、背中で赤ン坊の泣き声が響いた。いつしか眠っていたお彩が起きたらしい。
「よしよし、どうやら起きちまったようね」
 お絹はあやすようにお彩を揺する。その拍子に、お彩の着物の紐に結びつけている鈴がチリリと音を立てた。
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