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凍える月~吉之助の恋~
第7章 第三話 【初戀】 一
 それでも何かしていなければ気の済まないのが性分で、お絹は今は長屋で仕立物の内職をしていた。
―お前もつくづく貧乏性な女だなあ。お前自身がまだお彩を生んでまもねえんだ。ちったぁ、こんなときくらい、ゆっくりと骨休めしろよ。
 伊八は苦笑しながら言う。本音を言えば、伊八は良人として女房に夜、屋台を引かせる仕事をさせたくはないのだ。女の蕎麦屋と見て、絡んでくる酔客もいる。何しろ、今年早々にお絹がさらわれ、強姦されるという哀しい出来事があったばかりで、伊八はその点、当のお絹より神経質になっている。
 だが、お絹が父から受け継いだ夜泣き蕎麦屋の仕事を誇りに思い、大切にしているのを何より知っているからこそ、何も言わないで見守っているのだ。
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