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凍える月~吉之助の恋~
第8章 第三話 【初戀】 二 
 お絹は、涙ながらに訴える陽太を言葉もなく見つめた。陽太の哀しみに打ちひしがれた心と誰にも信じて貰えぬ行き場のない憤りがひしひしと伝わってくるようだった。
「お絹、おいらが貧しいから、そんな風に思われるのか!? ただ貧乏人だからってだけで、盗っ人扱いされなきゃならねえのかな」
 陽太が叫ぶなり、しゃくり上げて泣いた。
 哀しいけれど、陽太の言い分は恐らくは真実に違いない。陽太が裏店住まいの鋳掛け屋の倅でなければ、京屋の主人市兵衛も陽太をこうまですんなりと金を盗んだ犯人だと信じ込んだろうか。陽太がここまで言うからには、店の金に手を付けた真犯人は必ずどこかにいるに相違ない。
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