この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
凍える月~吉之助の恋~
第1章 【第一話 凍える月~お絹と吉之助~】 一
 声と共に戸が閉まった。お絹は急いで男が出ていった引き戸を開けようとしたが、外から閂でもかかっているのか、戸はわずかたりとも動こうとしない。
 お絹は小さな息を吐くと、もう一度部屋の中を見回した。耳を澄ませてみると、様々な音が伝わってくる。鳥のさえずり、風が樹々をざわめかせる音―。どうやら、ここは人が多くいる場所からは隔絶されているらしい。この狭い部屋も布団部屋か、もしくは物置代わりに使用されていた納戸に相違ない。
 しかし、今のお絹には、なす術(すべ)はなかった。助けを求めようにも求められない。部屋にたった一つある小さな丸窓は、あまりに小さすぎ、しかも格子が網の目状に走っているので、到底、人一人が脱出できるものではない。
/422ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ