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凍える月~吉之助の恋~
第1章 【第一話 凍える月~お絹と吉之助~】 一
 丸窓の障子に橙色の陽が差している。今は夕刻、だとすれば、自分はおよそ丸一日近く気を失っていたことになる。あの男―女と見紛うほどに美しい男は冷たい眼をしていた。まるで蛇(くちなわ)のような無機質な瞳だ。こんな場所に囚われて、一体、自分はこれからどうなるのだろうか―。
 火の気もない部屋の中は、しんとした寒さが満ちている。吐く息が白かった。
 お絹は恐怖と不安に身を慄わせた。
 寒さが余計に身に滲みるようだった。
―伊八っつぁん、私はここにいる。助けに来て―。
 が、お絹でさえ居場所が判らないというのに、伊八が助けに来られるはずもないのだ。
 お絹は両手で我が身をギュッと抱きしめた。

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