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凍える月~吉之助の恋~
第9章 第三話 【初戀】 三
 陽太は今更ながらに、自分とお絹を隔てる距離の大きさを思った。こんなに近くにいるのに、自分にはお絹のいる場所に手が届かない。今の自分は、お絹にとって無力な十二の子どもにしか見えない。恐らく、お絹は陽太を男として見てさえいないだろう。
 一方、お絹は陽太の思いつめた眼差しの暗さに胸をつかれていた。
「陽ちゃん、負けちゃ駄目よ。何もしていないことが判って、無実の罪が晴れたんだもの。毅然としてなきゃ。こそこそと逃げ回ってたら、余計に後ろめたいことがあるんだと勘繰られてしまうわよ」
 お絹は微笑みながら言った。陽太がまだ沈んでいるのは、やはり一度は盗みの疑いをかけられた身では京屋に帰りにくいのだと思ったのだ。
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