この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
凍える月~吉之助の恋~
第12章 第五話 【雪うさぎ】 壱
「よろしければ、私の家で少しお休みになってはいかがでしょうか」
 お絹が控えめに言うと、女は微笑した。
「どこのどなたかは存じませぬが、ご親切に、ありがとうございます。されど、この近くの旅籠に宿を取っておりますので、どうかお気遣いなく」
 女は丁重に頭を下げると、ゆっくりと雪の中を去っていこうとする。お絹とふと思いついて、家に取って返すと、傘を持ってきた。
 歩いてゆく女に追いつき、そっと傘を差しかける。
「どうかこれをお持ち下さいませ」
 女は頷くと、もう一度頭を下げ、受け取った傘を持って歩み去った。朱塗りの傘は降りしきる雪に遮られ、直に見えなくなった。
/422ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ