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凍える月~吉之助の恋~
第13章 第五話 【雪うさぎ】 弐
 しきりに〝可愛い〟と連発するお絹を、伊八は溜め息混じりに見つめる。お絹の無垢な純情さは、たとえ、どのような目に遭ったとしても、けして損なわれることはない。
 二年前、突然連れ去られ陵辱された哀しい過去さえ、お絹の天真爛漫さを奪うことはなかった。お絹が時折見せる少女のような一面を好もしく思う伊八にとっては何より嬉しいことである。どうやら、お絹の変わっていないのは無垢な部分だけではなく、お節介で世話好き、お人好しといった気性も全く以前のままのようだけれど。
 しかし、当のお絹自身は良人のそんな複雑な胸中なぞ、いっかな知らない。ただ、こうして惚れた男の傍にいられる幸せを噛みしめているだけだ。その時。
 部屋の中に元気な泣き声が響き渡った。
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