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凍える月~吉之助の恋~
第15章 第六話 【対岸の恋人】  弐
 お邦は、旅人を主に相手にする一膳飯屋で働いていた。五平は江戸から流れてきたという男で、男ぶりは悪くはなかったが、どことはなしに眼に翳りがあり、それが彼が経験した過去に起因するものだとは、人を見るに長けた泊やの女将でなくても容易察しはついた。
 だが、五平は根は悪くはない男のようで、江戸で何をしていたかは判らないが、少なくとも、この土地では真面目に働いていた。
「うちでしばらく雇っていたんですよ」
 女将はやや興奮気味にまくし立てた。五平は一年ほどの間、泊やで風呂炊きとして奉公していただという。働きぶりも真面目で、浮ついたとこもなく、賭け事をするようなこともなかった。その間に、お邦の働く飯屋に繁く顔を出していた五平とお邦がわりない仲になった。
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