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凍える月~吉之助の恋~
第16章 第七話 【辻堂】  一
 というのも、お絹はいかにもか弱そうな女の身でありながら、大の男でもなかなか一人で動かすのは難しい夜泣き蕎麦の屋台を楽々と引くのだ。
 お絹の父参次もまた、夜泣き蕎麦屋であり、お絹は参次が四十という働き盛りで呆気なく亡くなってからというもの、その跡を継いだわけだ。夜泣き蕎麦屋を始めたばかりの頃は、若い娘と侮られて酔漢に絡まれたりもしたらしい。
 だが、そこは屋台も楽々と引く力自慢のお絹のこと、逆にそのけしからぬ男を担ぎ上げ投げ飛ばしたという。当時、母は十六の花の盛りだった。若かりし頃の母には、そんな類(たぐい)の勇ましい逸話が残っている。
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