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凍える月~吉之助の恋~
第16章 第七話 【辻堂】  一
 お絹がまず取ったのは江戸を出て主街道を進む道程であった。お絹とお彩は振り分け荷物を背に負い、旅を続けた。主街道は江戸を出て東へ向かう旅人がまず使う道で、街道沿いには宿場町があり、遠来の旅人で賑わっていた。お彩は母が一体どこにゆくのだろうと訝しんでいたが、愕くべきことに、母は江戸を出て最初の宿(しゅく)に辿り着く前に主街道を逸れ、脇道に入った。
 先刻まで歩いていた主街道とは比べものにならないほど狭く、道もお世辞にも良いとは言えない。お彩は気丈な子だったから、滅多と音を上げることはなかったけれど、流石に半日中ずっと歩きどおしでは脚が棒になった。脇道に入ってからはめっきりと口数も減り、歩調も遅れがちになった娘を気遣い、お絹はお彩の歩みに合わせて、ゆっくりと歩く。
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