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凍える月~吉之助の恋~
第16章 第七話 【辻堂】  一
 お絹の顔は、いつもと変わらぬ優しい母のものには相違なかったけれど、そのまなざしは遠く、ここではないどこかを見つめているようだった。
―この石の下で眠っている人は誰?
 その疑問は辻堂を背景とした美しい夕景色と共に長くお彩の中に住みつくことになる。
 お絹はこの墓の主を「お彩にとって大切な人」だと言った。一体、その人物とお彩に、いや、母との間にどのような繋がりがかつて存在したというのだろう?
 その謎が解けることは永遠になかったのだが、後年、己れの出生の秘密をついに知った時、お彩の中に最初に浮かんだのは、茜色に一面染め上げられた夕景色に他ならなかった。
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