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凍える月~吉之助の恋~
第3章 第一話 【凍える月~吉之助の恋~】 三
 その場に証人として喜作が立ち会ったのが縁で、二十五年も前に生き別れになった兄弟子(あにでし)と弟弟子(おとうとでし)が再びあいまみえることになったのである。
 親方の許を飛び出した以蔵は様々な場所を転々としたが、結局 、真っ当な仕事は長続きせず、辿り着いたのは場末の賭場の用心棒だった。以来、裏の世界へ入り、今日の地位にまでのし上がってきたのだ。
 伊八が思いもかけぬ喜作と以蔵の縁(えにし)について聞き入っていると、喜作は遠くを見つめるような、はるかな眼で言った。
「江戸の闇を取り仕切る大元締とまで云われるようになった時、以蔵は掟を作った」
 それは以蔵率いる組織の一味から勝手に逃走した場合、当人の死をもってあがなわせるという厳しい掟だった。当然ながら、以蔵は、仲間を無断で抜けようとした吉蔵を執拗に追おうとしたが、以蔵の過去を知る喜作から脅され、やむなく吉蔵を追うことを諦めた。
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