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凍える月~吉之助の恋~
第4章 第二話 【鈴の音】  一
―どうしたら良いの?
 お絹はこれで幾度めになるか判らぬ溜め息をついた。お絹は夜泣き蕎麦屋を営んでいる。
 良人の伊八は腕の良い飾り職人であり、その師匠は江戸随一と謳われる名人喜作親方である。お絹と伊八はついひと月前に祝言を挙げたばかりだ。伊八は元々はお絹の屋台の常連だったが、店に通ってくる中に相惚れの仲となり、将来を誓い合う間柄となったのである。
 紆余曲折を経て漸く結ばれた二人は、現在、お絹の住んでいた裏店で共に暮らしている。結婚後、伊八がそれまで住んでいた長屋からこの甚平店に移ってきたのだ。甚平店は差配の甚平の名にちなんでこの通称で呼ばれるようになった。江戸の町外れにあり、要するに、江戸のどこにでも見かける粗末な棟割り長屋である。
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