この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
凍える月~吉之助の恋~
第4章 第二話 【鈴の音】  一
 甚平店の住人はお絹に勝るとも劣らず皆人の好い連中だ。その日暮らしの人間ばかりが
肩を寄せ合うようにして、ひっそりと暮らしている。お絹の具合が悪いと知れれば、皆心配してくれるだろう。だが、今はお絹にとっては何より他人に秘密を知られるのが怖かった。
 お絹は水で一杯になった桶を抱えて立ち上がった。五月の日中は、もうはや初夏を思わせるほどの陽気だ。身体を少し動かしただけで、うっすらと汗ばむ。眩しい陽差しに、お絹は眩暈(めまい)を感じた。ふらつく身体を支えようとした刹那、身体の奧の方から烈しい吐き気がせり上がってきた。まるで大きな塊が喉許につかえているようで、気分が悪くてたまらない。
/422ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ