この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
凍える月~吉之助の恋~
第4章 第二話 【鈴の音】  一
 おさんは、お絹の腹の子の父親が伊八だと信じて疑ってもおらぬようだ。伊八は所帯を持つ前に何度か甚平店のお絹の住まいを訪れたこともあった。おさんは、お絹と伊八が所帯を持つ前から男女の仲であったと思い込んでいるのだろう。
 だが、当のお絹も伊八もそんなことはあり得なかったと知っている。
―もし、身籠もったことを伊八っつぁんが知ったら―。
 お絹はそれを考えただけで、気が狂いそうになった。漸く吐き気も去り、お絹は蒼白な顔で立ち上がった。
「私も初めてのときは悪阻が烈しかったものさ。そんなときは無理をしちゃ駄目だよ。何か手助けできることがあれば何でもするから、遠慮なく言っとくれ」
 おさんは浅黒い顔に人の好さそうな笑いを刻んで言った。
/422ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ