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凍える月~吉之助の恋~
第5章 第二話 【鈴の音】   二
 頭は到底何も考えられないほど混乱していたが、ただ一つだけ思ったのは、もう伊八と共には暮らせないということだった。
 一体、どんな顔で伊八を見れば良いのだろう。吉之助の慰み者にされたお絹を伊八はこれまでと変わらぬ大らかな愛で包み込んでくれた。お絹を汚いと蔑んだこともない。そんな伊八の愛を―信頼まで裏切ってしまったようで、お絹は自分で自分が厭わしかった。
 いっそのこと生命を絶とうかとも思ったけれど、それもできなかった。あの日、おかねの許から愕然として帰る道すがら、お絹の腹の中で赤子が初めて動いたのだ。
―この子はこんなに小さくても生きている!
 それは小さな、いや、大きな衝撃であり感動であった。
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