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水流金魚
第4章 金魚の涙
「ならええんやけど。あたしの勘違いやったみたいやな。引き止めてごめんなー」

「い、いえ」

 それ以上、美羽さんが突き詰めて話をしてくることはなくて、瞬さんや息子さんのおっちょこちょいな面白い話を聞かせてくれた。嘘ばかりが増えていく。もう、こんなの本当にしんどい。

 家に帰ると家事をすることも出来なくてボーっとした。薬箱にある咳止めを手に取ると訳もなく一気に口に放り込む。フワフワとした感覚が襲うと全てを忘れられる。気づけばパソコンの検索ワードは自殺の仕方とかそんなことばかりだった。今日も私は掃除をすることもご飯を作ることもままならなかった。
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