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壊してほしい
第4章 突然
一日二回、
地下室へと食事を運ぶ氷月。


雫石が(朝は抜きでいい)と言ったのだ。


消化によいものをカフェメニューとは別に拵えている。


多忙ななか、

氷月は鼻唄を歌いながら食事を運ぶ。  



『お待たせ!
夕飯は鶏肉のショウガ蒸しとキャベツサラダに芋ご飯』


地下室から頭を出した雫石は、
『うわ~、豪勢だあ!』
と勢いよくトレーを引っ張った。



片手で受け取るのも慣れた手つき。





念のため、
日中怪しい監査役らしき人間がいなくても雫石は地下室に居るようにした。


(この笑顔を離したくない)



ニコニコ笑いながら地下室に引っ込む雫石を、
氷月はしゃがんで眺めていた。




突然の来訪もあるのだなと危機感を持って。 

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