この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
無意味なPKを持つJKの話
第12章 春が来る
合格したよと、小川に報告はしないと。

そう思い、スマホを手にする。


ほら、心配してくれていたし。

試験日も、たった三文字でもメールくれたし。


久しぶりに小川の名前が、スマホ画面に出てくる。

何て打とう。


電話でなくて、メールを打つだけなのに、手が震える。

やっぱり短く、かな。


打っては考えて消し、考えては打って。

短くと思いつつも。三行にはなった。

「志望校に無事合格しました。
小川のおかげです。
ありがとう(*´∀人)」

顔文字もどれにするかで悩んで、消しては呼び出して。

一時間近く格闘してから、えいやっと送った。


いつも返信は遅いし。

きっと、スルーするだろう。


それでも伝えたかった。


案の定、返信がなくて。

次の日になっても、一向にメール音が鳴ることはなかった。

このまま、もう会わなくなってしまうのだろうか。

小川の家に押しかけることも出来るけど、もうそれはしたくない。


その日の夕方は、早く帰ったきた父親を交えて家族で話し合いがあった。

両親は、明子が大学の寮に入ることを望んでいるらしい。
敷地内にある大学の女子寮は、格安でそれでいて安全面も考慮されている。

一人暮らしに軽く憧れていた明子は、反発したものの。
高い授業料などのことを考えると強くも言えなかった。

しかし、寮には寮母さんがいて。
門限があったり、男子禁制だったりと、納得が出来ないことも多い。

初めの1年は我慢するとして、次の年からはバイトしてでも出たい。
そう主張したが、勉強が疎かになるぐらいバイトしないといけないだろうから、それは反対だと言われ。

かなり白熱した家族会議になった。

そんな中、家のピンポンが鳴って。

母親がその応対に玄関まで出たのだが、驚いて飛んで帰ってきた。


「明!男の子来てる!あんた、こっちに彼氏いたの??」

明子も驚いて、玄関まで飛んでゆく。


そこには、引越し業者のツナギを着て、その上にコートを羽織った小川が、自転車を持って立っていた。

「!!」

「...よぉ」

急いで来たのか、小川の顔の周りの息がかなり白い。

鼻や耳も赤くなっていて、見るからに寒そうだ。

「なんで...?」

自分でも可愛くない言葉が出た自覚はあったが、この状況はそう言わざるをえない。
/116ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ