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無意味なPKを持つJKの話
第12章 春が来る
合格したよと、小川に報告はしないと。
そう思い、スマホを手にする。
ほら、心配してくれていたし。
試験日も、たった三文字でもメールくれたし。
久しぶりに小川の名前が、スマホ画面に出てくる。
何て打とう。
電話でなくて、メールを打つだけなのに、手が震える。
やっぱり短く、かな。
打っては考えて消し、考えては打って。
短くと思いつつも。三行にはなった。
「志望校に無事合格しました。
小川のおかげです。
ありがとう(*´∀人)」
顔文字もどれにするかで悩んで、消しては呼び出して。
一時間近く格闘してから、えいやっと送った。
いつも返信は遅いし。
きっと、スルーするだろう。
それでも伝えたかった。
案の定、返信がなくて。
次の日になっても、一向にメール音が鳴ることはなかった。
このまま、もう会わなくなってしまうのだろうか。
小川の家に押しかけることも出来るけど、もうそれはしたくない。
その日の夕方は、早く帰ったきた父親を交えて家族で話し合いがあった。
両親は、明子が大学の寮に入ることを望んでいるらしい。
敷地内にある大学の女子寮は、格安でそれでいて安全面も考慮されている。
一人暮らしに軽く憧れていた明子は、反発したものの。
高い授業料などのことを考えると強くも言えなかった。
しかし、寮には寮母さんがいて。
門限があったり、男子禁制だったりと、納得が出来ないことも多い。
初めの1年は我慢するとして、次の年からはバイトしてでも出たい。
そう主張したが、勉強が疎かになるぐらいバイトしないといけないだろうから、それは反対だと言われ。
かなり白熱した家族会議になった。
そんな中、家のピンポンが鳴って。
母親がその応対に玄関まで出たのだが、驚いて飛んで帰ってきた。
「明!男の子来てる!あんた、こっちに彼氏いたの??」
明子も驚いて、玄関まで飛んでゆく。
そこには、引越し業者のツナギを着て、その上にコートを羽織った小川が、自転車を持って立っていた。
「!!」
「...よぉ」
急いで来たのか、小川の顔の周りの息がかなり白い。
鼻や耳も赤くなっていて、見るからに寒そうだ。
「なんで...?」
自分でも可愛くない言葉が出た自覚はあったが、この状況はそう言わざるをえない。
そう思い、スマホを手にする。
ほら、心配してくれていたし。
試験日も、たった三文字でもメールくれたし。
久しぶりに小川の名前が、スマホ画面に出てくる。
何て打とう。
電話でなくて、メールを打つだけなのに、手が震える。
やっぱり短く、かな。
打っては考えて消し、考えては打って。
短くと思いつつも。三行にはなった。
「志望校に無事合格しました。
小川のおかげです。
ありがとう(*´∀人)」
顔文字もどれにするかで悩んで、消しては呼び出して。
一時間近く格闘してから、えいやっと送った。
いつも返信は遅いし。
きっと、スルーするだろう。
それでも伝えたかった。
案の定、返信がなくて。
次の日になっても、一向にメール音が鳴ることはなかった。
このまま、もう会わなくなってしまうのだろうか。
小川の家に押しかけることも出来るけど、もうそれはしたくない。
その日の夕方は、早く帰ったきた父親を交えて家族で話し合いがあった。
両親は、明子が大学の寮に入ることを望んでいるらしい。
敷地内にある大学の女子寮は、格安でそれでいて安全面も考慮されている。
一人暮らしに軽く憧れていた明子は、反発したものの。
高い授業料などのことを考えると強くも言えなかった。
しかし、寮には寮母さんがいて。
門限があったり、男子禁制だったりと、納得が出来ないことも多い。
初めの1年は我慢するとして、次の年からはバイトしてでも出たい。
そう主張したが、勉強が疎かになるぐらいバイトしないといけないだろうから、それは反対だと言われ。
かなり白熱した家族会議になった。
そんな中、家のピンポンが鳴って。
母親がその応対に玄関まで出たのだが、驚いて飛んで帰ってきた。
「明!男の子来てる!あんた、こっちに彼氏いたの??」
明子も驚いて、玄関まで飛んでゆく。
そこには、引越し業者のツナギを着て、その上にコートを羽織った小川が、自転車を持って立っていた。
「!!」
「...よぉ」
急いで来たのか、小川の顔の周りの息がかなり白い。
鼻や耳も赤くなっていて、見るからに寒そうだ。
「なんで...?」
自分でも可愛くない言葉が出た自覚はあったが、この状況はそう言わざるをえない。