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無意味なPKを持つJKの話
第12章 春が来る
このまま小川とは会えなくなってしまう。
自分で望んでいた事のはずなのに、急激に寂しさに襲われる。
それから卒業式までの期間がすごく長く感じた。
大学生の手続きもいろいろあって。
結局寮に入ることになって。
持っていくものや、残すものを、分別したり。
家電は寮に付いているとはいえ、買い揃えるものがあったのに。
それでも、小川のことを考えない日はなくて。
なんであんなヤツが好きなんだろうとか。
好きなのが、きっと何かの間違いなんだ。と思い込もうとしたり。
卒業式前日は、その予行演習の日で。
久しぶりにまた小川に会った。
会った途端、やっぱり好きなんだと全身が反応する。
あの毎日のように体を重ねていたことを思い出して。
その手つきや息遣いを思い出す。
もう、あの日は戻って来ない。
でも、最後にもう1回だけ。
ふとその考えが浮かんだ。
予行演習が終わって、明子は教室でメールを打った。
「今日、小川の家に行くから」
送ってから、そっと後ろの反応を伺う。
結局席替えはしてないので、1年間同じ席だったのだ。
スマホを取り出して、その内容を確認した小川と一瞬目が合った。
拒絶されたらどうしようと、スマホを握りしめて、目までつぶって返答を待った。
マナーモードにしていたスマホが揺れて、手の中で着信を伝える。
恐る恐る開いてみると。
「了解」と短くあった。
はやる気持ちを抑えて、小川の家に向かう。
どこにも小川の母親の車がないのを確認して、家にお邪魔した。
「こんにちはー」
ゆっくりと引き戸を開けて中に入る。
やはり、1階に人の気配はない。
靴を脱いでいる時に、玄関の音を聞きつけて、小川が降りてくる。
「なんか...久しぶり」
「おー」
緊張している明子をヨソに、小川はその横を通り過ぎて台所に向かっている。
「コーラ、飲むだろ?」
「え、あ。うん。飲む」
あんなに入り浸っていたこの家も、2ヶ月以上来てなくて。
「?何やってんだ?上がってたらいいのに」
戻ってきた小川に促され、一緒に階段をあがる。
最後にこの部屋に来た時は、喧嘩して部屋を出たのを思い出してきた。
「はい」
「ありがと」
いつものコーラを受け取る。
「あれから、練習してんの?」
そう小川が切り出した意味が、最初分からなかった。
自分で望んでいた事のはずなのに、急激に寂しさに襲われる。
それから卒業式までの期間がすごく長く感じた。
大学生の手続きもいろいろあって。
結局寮に入ることになって。
持っていくものや、残すものを、分別したり。
家電は寮に付いているとはいえ、買い揃えるものがあったのに。
それでも、小川のことを考えない日はなくて。
なんであんなヤツが好きなんだろうとか。
好きなのが、きっと何かの間違いなんだ。と思い込もうとしたり。
卒業式前日は、その予行演習の日で。
久しぶりにまた小川に会った。
会った途端、やっぱり好きなんだと全身が反応する。
あの毎日のように体を重ねていたことを思い出して。
その手つきや息遣いを思い出す。
もう、あの日は戻って来ない。
でも、最後にもう1回だけ。
ふとその考えが浮かんだ。
予行演習が終わって、明子は教室でメールを打った。
「今日、小川の家に行くから」
送ってから、そっと後ろの反応を伺う。
結局席替えはしてないので、1年間同じ席だったのだ。
スマホを取り出して、その内容を確認した小川と一瞬目が合った。
拒絶されたらどうしようと、スマホを握りしめて、目までつぶって返答を待った。
マナーモードにしていたスマホが揺れて、手の中で着信を伝える。
恐る恐る開いてみると。
「了解」と短くあった。
はやる気持ちを抑えて、小川の家に向かう。
どこにも小川の母親の車がないのを確認して、家にお邪魔した。
「こんにちはー」
ゆっくりと引き戸を開けて中に入る。
やはり、1階に人の気配はない。
靴を脱いでいる時に、玄関の音を聞きつけて、小川が降りてくる。
「なんか...久しぶり」
「おー」
緊張している明子をヨソに、小川はその横を通り過ぎて台所に向かっている。
「コーラ、飲むだろ?」
「え、あ。うん。飲む」
あんなに入り浸っていたこの家も、2ヶ月以上来てなくて。
「?何やってんだ?上がってたらいいのに」
戻ってきた小川に促され、一緒に階段をあがる。
最後にこの部屋に来た時は、喧嘩して部屋を出たのを思い出してきた。
「はい」
「ありがと」
いつものコーラを受け取る。
「あれから、練習してんの?」
そう小川が切り出した意味が、最初分からなかった。