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無意味なPKを持つJKの話
第6章 ユイ
進学を勧める明子の親が転校の際に希望して、そのクラスに勝手にしていたのだ。
明子は卒業後はフリーターでもいいのだが、それだと今の家を出れない。
金銭的にも、メンツを重んじる両親的にも。
家を出るには、進学か就職か。
あの親を納得させる何かしら理由が必要になる。
本腰を入れて考えるのは、そろそろどころか、遅いぐらいだ。
考えたくないけど、そっちを考えなきゃ。
大きなため息をついて立ち上がろうとしていると、ふいに声がする。
「...落ちてたぞ」
机の横を通りかかった人物が、明子の足元の床に落ちていた何か紙切れを取って渡してくれる。
「あ...ありがと」
受け取って、それが小川だったことに気づく。
目が合ったが、また慌てて背ける。
ユイの事を聞いたからか、小川の顔がまともに見えない。
手渡されたのは、小さく4つ折りにした、恐らくノートの切れ端。
こんなもの落としただろうか。
何のメモだっけ?
広げてみると、走り書きで時間と住所と下手くそな地図のようなものが書いてある。
明子のモノではない。
小川からの連絡メモだと気付いて顔を上げた時には、もう小川の姿はなかった。
そのメモをそっと仕舞い込んで、立ち上がった。
時間は、河原で待ち合わせていたいつもの時間だった。
ということは、チカラの練習を場所を変えてしようということだろうか。
ヒトケのないところで、スマホの地図アプリに住所を打ち込んでみる。
どこか神社の裏山のようなところだ。
アプリと、地図を照らし合わせてみると、その山路じゃないだろうか。
文句を言おうにも、小川はもう部活のようだし。
連絡先知らないし。
かと言って放っておくのはどうかとも思うし。
下駄箱にメモでも入れようかとも思ったが、部活に行くのに一旦履き替えたらしく、もう上履きが入っている。
剣道部は、おそらく柔道とかと一緒の武道館だろう。
そこを覗くのも目立つし。
自転車にはレインコートが乾かすようにかかっていて、メモなんか挟めないし。
かなり悩んでから、小雨が降りしきる中その指定された場所へ向う。
やはりそこは、田舎にしてはそこそこな神社の裏山で。
お年寄り向けの軽いハイキングコースのようだ。
この日、傘を持たない明子は、しぶしぶレインコートのままそのハイキングコースを歩く。
明子は卒業後はフリーターでもいいのだが、それだと今の家を出れない。
金銭的にも、メンツを重んじる両親的にも。
家を出るには、進学か就職か。
あの親を納得させる何かしら理由が必要になる。
本腰を入れて考えるのは、そろそろどころか、遅いぐらいだ。
考えたくないけど、そっちを考えなきゃ。
大きなため息をついて立ち上がろうとしていると、ふいに声がする。
「...落ちてたぞ」
机の横を通りかかった人物が、明子の足元の床に落ちていた何か紙切れを取って渡してくれる。
「あ...ありがと」
受け取って、それが小川だったことに気づく。
目が合ったが、また慌てて背ける。
ユイの事を聞いたからか、小川の顔がまともに見えない。
手渡されたのは、小さく4つ折りにした、恐らくノートの切れ端。
こんなもの落としただろうか。
何のメモだっけ?
広げてみると、走り書きで時間と住所と下手くそな地図のようなものが書いてある。
明子のモノではない。
小川からの連絡メモだと気付いて顔を上げた時には、もう小川の姿はなかった。
そのメモをそっと仕舞い込んで、立ち上がった。
時間は、河原で待ち合わせていたいつもの時間だった。
ということは、チカラの練習を場所を変えてしようということだろうか。
ヒトケのないところで、スマホの地図アプリに住所を打ち込んでみる。
どこか神社の裏山のようなところだ。
アプリと、地図を照らし合わせてみると、その山路じゃないだろうか。
文句を言おうにも、小川はもう部活のようだし。
連絡先知らないし。
かと言って放っておくのはどうかとも思うし。
下駄箱にメモでも入れようかとも思ったが、部活に行くのに一旦履き替えたらしく、もう上履きが入っている。
剣道部は、おそらく柔道とかと一緒の武道館だろう。
そこを覗くのも目立つし。
自転車にはレインコートが乾かすようにかかっていて、メモなんか挟めないし。
かなり悩んでから、小雨が降りしきる中その指定された場所へ向う。
やはりそこは、田舎にしてはそこそこな神社の裏山で。
お年寄り向けの軽いハイキングコースのようだ。
この日、傘を持たない明子は、しぶしぶレインコートのままそのハイキングコースを歩く。