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無意味なPKを持つJKの話
第7章 小川の家
着倒して洗い古して薄くなったTシャツとハーフパンツ姿が、制服と違ってなんだか違う人のようだ。

洗ったであろう頭にはタオルがかけられていて、拭きながら歩いて来たらしい。

「あちー。ちょっと独占させて」 

そう言って、扇風機の横に座り、その首の角度を変えるとスイッチを『強』にして涼を取る。

石けんの匂いが、明子のところまでほんわり香る。

「...エアコン、ナイの?」

「ナイ!あ、台所には一応あんだけどな」

この田舎町全体が、少し標高の高いところにあって、都会に比べると2、3度気温が低い。
家と家が離れてて風通しもいいからか、エアコンがナイ家は多いのだ。

小川の説明によると、雨さえ降ってなければ、普段は風が通って涼しいらしい。

明子の部屋も、引っ越してくるまでエアコンはついてなくて。

都会では、エアコンがある生活が当たり前だった。
付けてくれるものと思っていた明子は、渋る親とまたしてもけんか腰で言い合いをした。
引っ越しが決まってから、何かと親と衝突してばかりだ。

この街は、些細な事でそれまで常識と思っていた明子の生活を乱す。



しとしと雨が降る音が家の外でしていて、家の中では古い扇風機の音が響く。

小川の吐く声、顔を伝う汗を拭う音ですらも耳について、落ち着かない。

「...その。キレイな部屋だね」

沈黙が嫌で何か会話をと、ひねり出す。

「岡本が来るってゆーから、片付けたんだし」

家に来るのを嫌がったのは、片付けが面倒だったから?
確かに、マンガや本が並ぶ棚は、それらを無造作に詰め込んだのか、順番や上下が揃ってないトコロがある。

「そっかー」

またしても沈黙が訪れてしまった。

臭いと言ってから、気まずくてまともに小川の顔も見れない。

「わるい、コーラ取って」

そう言われて、テーブルの上のコーラを手渡す。

受け取った逞しい腕が、ペットボトルのフタを捻る。

口へ近づけ、飲み出すと喉仏が上下して、炭酸を飲み込む音がする。

いつもは自販機で買った缶で、制服で。
場所も違うけど、その姿は見慣れているハズ。
だけど、なんだか今日はその仕草全てが違って見える。

「...何?」

明子の目線に気づいた小川が、ペットボトルから口を離す。

「お前のもあるだろ」

「あ、うん。ありがと」

明子もペットボトルを口に付ける。
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