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無意味なPKを持つJKの話
第7章 小川の家
「...そうやって笑えんだな」

最後のおむすびを口に頬張りながら小川が何故か顔を緩めた。

?笑えんだな?
って、今私笑ってた???

「はぁ?何それ、やだ!キモ!」

「うわっ。一気に可愛いくねぇ」

吹き出すようにそう言って、米粒が幾つか宙を飛ぶ。

「きったな!!もー、やめてよー」

床に転がってる箱ティッシュから数枚引き抜いて、小川に渡す。

「悪りぃ。だって、岡本の顔が変わりすぎで」

思い出してまだ笑ってる。
小川は、結構笑い上戸だ。

「ちょっと、こぼれてるから!」

握った食べかけのおむすびが崩れて、ぽろぽろし始めてきた。
小川がこぼれそうになる手に顔を近づけて、一気に口に入れた。

「ほまへはぁ、ほあんもああなほーに...」

「何言ってるか分かんないから」

慌てて飲み込んで、明子が渡したコーラで最後流し込む。

「お前さぁ、普段もさっきみたいに笑ってろよ。そしたら、友だちスグ出来るんじゃね?」

「いらないし。別に、友だちとか」

半分本気でそう思う。
学校の階段の最上部で1人でお昼ご飯食べる時、たまーーに寂しいなと思う時もあるけど。
半分は、今更友だちとかどうやって作っていいのかわからない。

「もったいねー。残りの高校生活ずっとぼっちでいいのかよ」

「前の学校の時の友だちは居るし。別にぼっちじゃないもん」

すごく仲の良かった前の学校の友人たちとは、次第に疎遠になりつつあった。
あっちでの出来事についていけないのだから、仕方ないのだ。

「ふーん」

それを見抜いたかのような小川の鋭い目が、心に刺さる。

「何、あっち帰りたいワケ?」

「当然でしょ。お金さえあったらすぐにでも帰りたいし!」

この田舎町から出て都会で生活するには、旅費は勿論、部屋を借りる初期費用がかなり必要だし。
光熱費や食品など、日々の生活費。
など、お金が相当かかる。
今すぐ飛び出してどうにかなるものではない。
流石の明子にもその事は分かる。

「ここ、田舎は田舎だけど、それはそれでいいトコだと思うけどな」

「どこが!」

つい最近まで、当然のように明子は都会で暮らしていた。
その生活が一気に奪われる。仲良かった友だちも。いつも寄っていた遊び場やカフェも。買い物していた店も。

「アンタに常識だと思ってた事がイキナリなくなって、放り出される気持ちわかる??」
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