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無意味なPKを持つJKの話
第8章 カラダとココロのキョリ
これ以上、話を聞いたらダメな気がして、一つ会釈をしてからスイカを持って階段を駆け上がる。

何事もなかったかのように、小川は勉強に戻っていた。

「はい」

それだけ言ってテーブルにスイカを置くと、自分のを取って食べ始める。
本当によく冷えていて、美味しい。

さっきの事はなかった事にしよう。

きっと小川もそう思っている。


明子はそう心に決めて、スイカを食べ続けた。

半分ほど食べた所で小川の手も伸びてきて、2人で無言でスイカを食べた。

そのまま2人して無言は続いた。


明子は多少居心地が悪い気分なのだが、小川の方は全く動じてない。

平静を装ってする勉強は、いつもの何倍にも長く思えた。

1時間は無言であったものの、次第に無言のままなのも不自然に思えてきた。

必死に感情を押し殺し、いつも通りに勉強について質問した。
小川も、普通に教えてくれる。


良かった。


安心して、その出来事を頭の中から追い出す。


それから数日、何事もなかったように勉強に励んだ。

変な話、何もしていないと、未だに気まずくて。

小川の動き一つがいちいち気になる。

それを振り払うかのように勉強した。


もちろんチカラの練習も、帰る間際に行った。

小川の体は難なく浮かぶようになって。

その時間も10分近くまで伸びた。


ある日、いつものように時間を計りながら小川の体を浮かべた。

多少の誤差はあるものの、もうあまり伸びない。

「岡本は?自分はやってみたことある?」

明子は首を横に振る。

それは試そうと思ったことがなかった。

やってみれば、と促され。
小川が寝ていたベッドを降りる。

同じ場所に、しかも小川の布団の上に寝転ぶのが躊躇われたが、気にしてるのがバレてもいけない。

するりと横になって、心を落ち着かせ、意識を向けてみる。

小川がベッドの横で見守っているからか、なんだか集中出来ない。

目を瞑って、その存在を意識しないように、チカラに集中する。

全動く気配が無い。

それとも明子が気づかないだけで、浮いているのだろうか。

「どう?浮いた?」

「いいや。全く」

目を開けてみると、明子の顔のすぐ横に小川の顔があって。
食い入るように、わずかでも浮かぶかどうか布団との間を見ていたらしい。

「やっぱりムリなんだよ。自分は」
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