この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
無意味なPKを持つJKの話
第8章 カラダとココロのキョリ
お腹いっぱいで動けないのは嘘じゃない。
だけど、それだけじゃなかった。
テーブルが邪魔して、小川の顔は見えない。
見えるのは片膝を立てた足が見えるたけで。
その表情はわからない。
今日はいつもよりオシャレしてるし。
メイクもしてるし。
でも、その事についてなんにも触れない。
本当に私には興味がないんだな。
気づいて悲しくなってくる。
目を瞑り、腕を顔の前に持ってきて、小川のことを見ないようにする。
それでも小川の存在を感じられて、その動きが気になって仕方ない。
やっぱりここに来るべきではなかった。
唐揚げごときにつられて、ほいほいと来た自分が情けなくて、涙が出そうだ。
いや、唐揚げが食べたかったのは言い訳で、小川が会いたいと思って用意してくれた。
そう思いたかった。
今まで、こんな感情になったことは無い。
今までの彼氏は、上部だけだったとしてもとりあえずは優しかった。
ここまで自分の存在を、なかったことにされるなんて。
あんなに激しく求めて来たのに。
勉強道具もないし、このまま寝転んでいるのも間が持たない。
明子はゆっくりと起きあがった。
「...帰るね」
「は?もう?唐揚げ食っただけじゃん」
「うん。用は済んだから」
まだ2時を過ぎたあたりで、家に帰りたくはない。
予定していた街に出掛けよう。
ほら、小川は引き止めない。
「そーいや、勉強道具何も持ってないよな?」
立ち上がりクラッチバッグを持った明子の身軽さに、やっと気づいた。
いつもは小川に言われて、沢山の教科書やら参考書やらを大きなカバンに詰め込んで持ってくる。
もちろん、そんなものは家に置いてきた。
不思議そうに見上げる小川に、答える気にもなれない。
ドアへと向かう明子を、座ったままの小川が少しだけ体を寄せてまだ見上げてくる。
「何怒ってんの?」
はぁああ?
それをお前が言うか?
確かに昨日は小川の一方的なものだったワケじゃない。
明子だって望んだ。あの瞬間は。
でも、なかったことにしたいのは小川ではないのか。
「べっつに」
ああ。なかったことにしたいから、いつも通りにしろって事なのか。
「今日は街に買い物に行きたいだけ」
「こんな時間から??」
街までは電車で1時間半かかる。着く頃は確かに4時頃だ。
だけど、それだけじゃなかった。
テーブルが邪魔して、小川の顔は見えない。
見えるのは片膝を立てた足が見えるたけで。
その表情はわからない。
今日はいつもよりオシャレしてるし。
メイクもしてるし。
でも、その事についてなんにも触れない。
本当に私には興味がないんだな。
気づいて悲しくなってくる。
目を瞑り、腕を顔の前に持ってきて、小川のことを見ないようにする。
それでも小川の存在を感じられて、その動きが気になって仕方ない。
やっぱりここに来るべきではなかった。
唐揚げごときにつられて、ほいほいと来た自分が情けなくて、涙が出そうだ。
いや、唐揚げが食べたかったのは言い訳で、小川が会いたいと思って用意してくれた。
そう思いたかった。
今まで、こんな感情になったことは無い。
今までの彼氏は、上部だけだったとしてもとりあえずは優しかった。
ここまで自分の存在を、なかったことにされるなんて。
あんなに激しく求めて来たのに。
勉強道具もないし、このまま寝転んでいるのも間が持たない。
明子はゆっくりと起きあがった。
「...帰るね」
「は?もう?唐揚げ食っただけじゃん」
「うん。用は済んだから」
まだ2時を過ぎたあたりで、家に帰りたくはない。
予定していた街に出掛けよう。
ほら、小川は引き止めない。
「そーいや、勉強道具何も持ってないよな?」
立ち上がりクラッチバッグを持った明子の身軽さに、やっと気づいた。
いつもは小川に言われて、沢山の教科書やら参考書やらを大きなカバンに詰め込んで持ってくる。
もちろん、そんなものは家に置いてきた。
不思議そうに見上げる小川に、答える気にもなれない。
ドアへと向かう明子を、座ったままの小川が少しだけ体を寄せてまだ見上げてくる。
「何怒ってんの?」
はぁああ?
それをお前が言うか?
確かに昨日は小川の一方的なものだったワケじゃない。
明子だって望んだ。あの瞬間は。
でも、なかったことにしたいのは小川ではないのか。
「べっつに」
ああ。なかったことにしたいから、いつも通りにしろって事なのか。
「今日は街に買い物に行きたいだけ」
「こんな時間から??」
街までは電車で1時間半かかる。着く頃は確かに4時頃だ。