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無意味なPKを持つJKの話
第9章 友達以上、セフレ未満
終わりがわかっているからこそ、なのかもしれない。

いつまでも、こんな関係ではいられない。

そう思うようにしている。

つもりだった。


でも、それまでは。

逆にそれまでは、この関係は続くと思っていた。


だから夏休みが終わる直前の週のある日、小川が「明日から旅行に2~3日行ってくる」と告げた時。

特に何も思わなかった。

どんな返事をしたのかも思い出せない。


結局、それから小川と連絡を取ることなく。

夏休みが終わった。


教室で久しぶりに見かけた小川は、一週間ほど会わなかっただけで髪の毛が随分と伸びて印象が変わっていた。

教室では相変わらずただのクラスメイトのフリをしているから、声はかけられない。

その日に連絡があるかと思ったが、何もなかった。

受験生らしく夏休み明けにすぐ模試があったし。
それが終わったらすぐある文化祭などで、バタバタしているからだろうと思った。
部活を引退していても、この時は何かしら参加する生徒が多かったからだ。

それが終わっても、小川から連絡はなかった。

2週間以上、何も連絡が無くて。

サスガに、何かあったと気付いた時には、もう明子からメールが出来なくなっていた。

すぐに連絡しておけばよかったと、スマホを握りしめて、何度も思った。


最後に会った日に、何か変な事を言っただろうか。


アノ時には、ほとんどと言っていいほど会話は交わさない。


何か言ったとしたら、勉強を教わっている時だろう。
失礼な何かを言ったかもしれない。
というか、毎回結構言っているような気がする。
よくこんな自分に勉強を教えてくれているなとさえ思う。

いつもおむすびを貰ってばかりで、何もお返ししてないのを流石の明子も気が付いて。
お盆あとにお仏壇の横に山積みになっていた、和菓子のひと箱をこっそりと持ち出して。
それをお土産にしたことがある。

それがアタった???


...いくらなんでもそんな事じゃキレないか。


そんな風に、ぐるぐると考えてみるも答えなんて出ない。

ある日、梨が大量に届いたことがあって。
これを持って行こうと思い立つ。

もし、小川の母親が出てきても、これで言い訳が立つ。

「いつも勉強を教わってるお礼です!」


暇を持て余した土曜日、明子は自転車の籠に梨を乗せて小川の家に向かった。
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