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第10章 呪縛

快感の波に抗いながら、手の中のモノを角度を変えながら舐め回す。

唾液で指が滑りやすいのもあって、しっかり握っていないと離れて行きそうなぐらいの勢いがある。

「んっ、はぁ、んふっ、はぁむっ」

さっきまで帰れとか言ってたのに、もうこんなになって。

張り詰めた先を口に含んで、前後させる。

いつもと違う角度に戸惑いながらも、扱くように吸い上げる。

部屋に２人が互いに奏でるイヤラシイ音と、ほぼ交互に喘ぐ声が充満している。

「あぁ...」

小川が気持ちよさそうに声を上げるのが、明子の耳にも聞こえる。

嬉しくなって顔を大きく動かしていると、今度は小川の反撃で。

ナカに指が入れられて、ゆっくりとかき出すような動きを始める。

「んっ...、やぁっ、...ぁあっ」

口の中から、勢いよく飛び出したモノが手からも離れてゆく。
慌てて手で弄るが、体を襲うさっきまでとはちがう刺激に、喉を突き出すように喘いでしまう。

ポイントを定めた指の動きが次第に加速して、ありえないぐらい濡れた、パチュパチュといった音がしている。

恐ろしいぐらいの快感が体を襲って、大きく体を揺らしながら思わず前へと逃げるようになる。
追いかけるように小川が上体を僅かに起こして、一気に責め立てる。

蜜が広がり散るようにかき回され、お尻から太ももから濡れ広がっているのが分かる。

指でナカを激しく刺激されているのに、同時にそのあたりに飛び散った蜜を舐めるかのように蠢く舌をも感じる。

「それっ、だめっ！...イちゃっ、イっくっ！」

「イけ」

逃げるように動いた明子を、完全に起き上がった小川が追い詰める。

「...っぁあああっ！...んっ、ふぅっ」

腰を大きく上下させ、頭を大きく仰け反らして果てる。

いつの間にか片手が座布団を握っていて、それに顔をうつ伏せたようだ。

まだナカは痙攣を繰り返していて、小川の指をぎゅっきゅっと締め付けている。

名残惜しそうにそこから指を引き抜くと、ナカで粘度を増した蜜がねっとりと落ちてゆく。

やっと開放されて、呼吸が出来る気がして。

張り詰めていた体の力が抜け、床に体をうつ伏せた。

小川がベッドへと動いたのが視界の隅に入る。

「...こっち来いよ」

ゴムをつけながら、切羽詰った声がした。