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another storys
第8章 筒井筒【陽炎】
芝居を見て、帰りには小屋の外で役者絵も買ってやるとサヨは飛び上がって喜んだ。
その後二人で茶屋で団子を食べ、そろそろ店に出るサヨを送って帰る。
「お帰りなさい。どこ行ってきたの?」
「サヨが観たいっていうから芝居観てきた」
「あら、いいわねぇ。面白かった?何観てきたの?」
「陽炎。結構面白かった。」
市八の言葉に八尋とサチは顔を見合わせ、ぷっと噴き出したかと思うと、膝を叩いて大笑いした。
だが市八には、何がそんなに面白いのかさっぱりわからなかった。
久々に家族三人で夕餉の膳を囲み、翌朝早くに市八は奉公先に戻っていった。
その後二人で茶屋で団子を食べ、そろそろ店に出るサヨを送って帰る。
「お帰りなさい。どこ行ってきたの?」
「サヨが観たいっていうから芝居観てきた」
「あら、いいわねぇ。面白かった?何観てきたの?」
「陽炎。結構面白かった。」
市八の言葉に八尋とサチは顔を見合わせ、ぷっと噴き出したかと思うと、膝を叩いて大笑いした。
だが市八には、何がそんなに面白いのかさっぱりわからなかった。
久々に家族三人で夕餉の膳を囲み、翌朝早くに市八は奉公先に戻っていった。