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another storys
第12章 Restart【Cross roads】
大学時代に付き合っていた男の子供を妊娠して、中退して結婚、出産。
旦那も2つ違いで新卒で入社したばかり、家庭を顧みる余裕なく、必死に働いて、家族を養おうとした。
そんな生活の中でお互いのリズムが噛み合わなくなっていったこと、子供が小学校に入って子育てがひと段落ついても彼女はまだ20代。
周りの同年代の女性たちは遊びも落ち着いてそろそろ結婚にシフトしていく頃、自分はくたびれた主婦。
それは嫌だ、と何とか社会に加わろうとパートで働き始め、久しぶりに化粧もする。
生活の為に働いてるわけじゃない。人前に出る機会が増えるのだし、と僅かな稼ぎを小遣いに、小綺麗な格好もするようになった。
「かける額が額だから、目に見えて派手になったと言うほどでもないんですけどね、それでもパート先で、チラホラ声を掛けられたりし始めて、まだまだ捨てたもんでもないじゃない、なんて自惚れたんです。」
そう言って自嘲的に笑ったが、それはきっとモトがいいからだ。少し磨けば光っただろうことは、目の前の彼女を見れば容易に想像できた。
旦那も2つ違いで新卒で入社したばかり、家庭を顧みる余裕なく、必死に働いて、家族を養おうとした。
そんな生活の中でお互いのリズムが噛み合わなくなっていったこと、子供が小学校に入って子育てがひと段落ついても彼女はまだ20代。
周りの同年代の女性たちは遊びも落ち着いてそろそろ結婚にシフトしていく頃、自分はくたびれた主婦。
それは嫌だ、と何とか社会に加わろうとパートで働き始め、久しぶりに化粧もする。
生活の為に働いてるわけじゃない。人前に出る機会が増えるのだし、と僅かな稼ぎを小遣いに、小綺麗な格好もするようになった。
「かける額が額だから、目に見えて派手になったと言うほどでもないんですけどね、それでもパート先で、チラホラ声を掛けられたりし始めて、まだまだ捨てたもんでもないじゃない、なんて自惚れたんです。」
そう言って自嘲的に笑ったが、それはきっとモトがいいからだ。少し磨けば光っただろうことは、目の前の彼女を見れば容易に想像できた。