この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
another storys
第14章 蝶の見る夢【陽炎】
座敷に通したところで、すぐに床入りするわけではない。
まずは初会で人となりを見極めてから、床入りするのはその後だ。

昔は三回通って初めて馴染み、と言われたようだが、今はそれも二回に省かれている。
ただ、座敷で見て気に入らぬと思えば袖にできる。
客を選べる、というのは遊女にとっては大きな事だ。

客を選べぬ端女郎は病を感染されたり、腎張り(精力旺盛)の客で、痛いと泣いても堪忍してくれぬなど、客に関する悩みも多い。
売れずにお茶を引いてばかりも借金を返せずで困り者だが、売れたら売れたでややこしい。

妬み、嫉み、憎しみ、苦しみ。

吉原が明るく華やいだ場所に見えるのは、明るい所しか見ぬ客だけだ。
実際は、人の欲と暗い感情が渦巻くこの世の地獄。
中の人間が苦界と呼ぶのはその為だ。
/647ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ