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another storys
第18章 彼岸花【陽炎】
鷺は優しかった。
男に抱かれたのはもう何年も前…
心は悦び、期待に膨らむのに、不安と怖さで、身体はキュッと縮こまる。それをゆっくり解すように、時間をかけて愛撫を施す。
何処までも優しい甘美な熱に、浮かされたように涙を流し、鷺に抱きついた。
鷺の腕の中、胸に顔を埋めて眠る。
優しく背を撫でてくれる手があった。
「鷺……ずっと、ここに居て…」
背を撫でてくれた手がピタリと止まった。
「あんたにはきっと、他の女がいっぱい居るンだろう…あたしにそんなこと言う資格なんかないってコトぐらい、理解ってる…でも…あたしにはあんたしかいない…!だから…お願い…もう、捨てられたくないの…何でもするから、お願いだから、ここに居て…」
鷺の胸に、るいの涙が伝う。
こんなに優しくしてくれたんだもの。一夜限りでも仕方がない。こんないい男にはいっぱい女が居て。私なんて戯れに摘んだだけかもしれない。
でも。
もし許されるなら…
もう一度、女として生きてみたい………
鷺の腕に、ぐっと力がこもる。
「大丈夫だよ、るいさん。俺はずっとここに居る。
あんたから離れたりしない…」
男に抱かれたのはもう何年も前…
心は悦び、期待に膨らむのに、不安と怖さで、身体はキュッと縮こまる。それをゆっくり解すように、時間をかけて愛撫を施す。
何処までも優しい甘美な熱に、浮かされたように涙を流し、鷺に抱きついた。
鷺の腕の中、胸に顔を埋めて眠る。
優しく背を撫でてくれる手があった。
「鷺……ずっと、ここに居て…」
背を撫でてくれた手がピタリと止まった。
「あんたにはきっと、他の女がいっぱい居るンだろう…あたしにそんなこと言う資格なんかないってコトぐらい、理解ってる…でも…あたしにはあんたしかいない…!だから…お願い…もう、捨てられたくないの…何でもするから、お願いだから、ここに居て…」
鷺の胸に、るいの涙が伝う。
こんなに優しくしてくれたんだもの。一夜限りでも仕方がない。こんないい男にはいっぱい女が居て。私なんて戯れに摘んだだけかもしれない。
でも。
もし許されるなら…
もう一度、女として生きてみたい………
鷺の腕に、ぐっと力がこもる。
「大丈夫だよ、るいさん。俺はずっとここに居る。
あんたから離れたりしない…」