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第21章 父とオトコの境界線【社内恋愛のススメ】

昼間もゴロゴロして、2時頃、2人で買い物に出る。歩いてすぐの阪神百貨店で食材を買い込み、平日の晩御飯のストック作りだ。

冷凍庫にカレーと餃子はまだ有るから、今日はミートソースを8食分仕込み一食ずつラップに包んで冷凍。
鶏肉も一口サイズに切ったのを２つに分け、ひとつはニンニク醤油、もうひとつは塩麹＋レモン汁で下味をつけてジップ付袋に入れて冷凍。揚げても炒めても使える。豆鯵も安かったから2パックほど買って鯵フライ用に衣とパン粉をつけて冷凍した。遙が下拵えで外した鶏肉の皮を捨てようとしたのに、ストップをかける。

「食べるの？皮だけ？」

「旨いぞ？」

「お肉に付いてたら食べるけど…皮だけじゃ…」

「カリカリに焼いたら旨いんだって。」

遙と交代してキッチンに立つ。
まな板の上に鶏皮を広げて包丁で脂をこそげ落とす。
全部取る必要はないけど、そもそも全部は取れない。ある程度落としたら大きめにブツ切りにしてフライパンに並べた。
焼くとどんどん脂が出て、皮が縮んでくる。
出た脂をココット型に移す。
塩胡椒とカレー粉も少し振り、さらに焼く。脂はまだ出るが、それはペーパーで吸い取る。
カリカリに焼けたら鶏皮煎餅の出来上がり。