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another storys
第21章 父とオトコの境界線【社内恋愛のススメ】
熱したフライパンに割りほぐした卵3個。胡麻油で炒り卵にして皿に出しておく。
長ネギと生姜、搾菜も細かく刻む。
ココットに取っておいた鶏油でそいつらを炒めたら、ご飯も炒める。味付けは搾菜が塩出ししてないヤツだから、塩は控えめに。旨味を出すためにちょこっと顆粒の鶏ガラスープも入れる。
仕上げに卵を戻してザックリ混ぜ合わせる。
ほわほわの湯気が立つチャーハンを皿に盛り付け、色味とアクセントに紅生姜を添えて完成。
2人で頬張る。
肉が入ってなくても、鶏油と卵で充分旨い。
「美味しい!」
綻ぶような遙の笑顔に、あぁ、俺の好きな顔だ…と改めてジーンとした。そうだよ。俺、この顔見れるだけで満足だったじゃないか。
いや、勿論身体も欲しいけど。
一緒に居ると、埋没しちゃって判らない、些細な感動が、そこにあった。きっと、これから子供が生まれたら、最初は初めての連続で、笑ったり困ったり右往左往したり。
でもそれもそのうち慣れて、当たり前のことになっていく。
ま、慣れていかなきゃ毎日やってられないだろう、とも思う。
だけど、時々こうやって原点に返る瞬間を、忘れちゃいけないんだ。
そうして、いつか子供が大きくなったら、こんなこともあったんだ、って話してやろう。…話せる部分だけ。
なんとなく納得して、遙を抱き締めた。
長ネギと生姜、搾菜も細かく刻む。
ココットに取っておいた鶏油でそいつらを炒めたら、ご飯も炒める。味付けは搾菜が塩出ししてないヤツだから、塩は控えめに。旨味を出すためにちょこっと顆粒の鶏ガラスープも入れる。
仕上げに卵を戻してザックリ混ぜ合わせる。
ほわほわの湯気が立つチャーハンを皿に盛り付け、色味とアクセントに紅生姜を添えて完成。
2人で頬張る。
肉が入ってなくても、鶏油と卵で充分旨い。
「美味しい!」
綻ぶような遙の笑顔に、あぁ、俺の好きな顔だ…と改めてジーンとした。そうだよ。俺、この顔見れるだけで満足だったじゃないか。
いや、勿論身体も欲しいけど。
一緒に居ると、埋没しちゃって判らない、些細な感動が、そこにあった。きっと、これから子供が生まれたら、最初は初めての連続で、笑ったり困ったり右往左往したり。
でもそれもそのうち慣れて、当たり前のことになっていく。
ま、慣れていかなきゃ毎日やってられないだろう、とも思う。
だけど、時々こうやって原点に返る瞬間を、忘れちゃいけないんだ。
そうして、いつか子供が大きくなったら、こんなこともあったんだ、って話してやろう。…話せる部分だけ。
なんとなく納得して、遙を抱き締めた。