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第24章 かわいいひと【Cross roads】

美佳ちゃんの提案には驚いた。
だってそんな形で彼女のご両親と対面って。
そりゃ美佳ちゃんとのことは真剣だし、彼女さえ良ければ将来的なことも考えてはいて。
だけど、ゆくゆくは家業を手伝う為にカラーコーディネートの勉強をしているという彼女には、店を継げるような男じゃないと、なんて言われるんじゃないかと思うと、そこはちょっと気が重い。

俺は洋裁どころか、ファッションに関しては全然だ。
女性のファッションには、仕事柄興味もあるし、勉強もするけど、こと男の格好となると、自分も含め、本当にどうでもいい。だらしなくなければOK。無難が一番。
と思ってる。
男は中身で勝負だ！と思ってるから。見た目に食いつくオンナに興味ないし。
だからと言って、さほど稼いでる訳でもないし、何か人に誇れる特技がある訳でもない。お前の中身で勝負出来んのか⁉︎って言われると、言葉に詰まる。