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another storys
第24章 かわいいひと【Cross roads】
「あら、黒がいい? ….まぁ黒も悪くはないけど…今試着した感じだとネイビーが顔写りがいいように思うんだけど。礼服って考え方は、実は日本独自のものでね、ネクタイ変えるだけで結婚式もお葬式も同じスーツにしましょう、っていう、まぁ、簡略化なのよね。本来なら、お祝いに黒い服って、女性の服装では嫌がられるじゃない。お友達の結婚式なら、少し華やかなきちんとしたスーツ、如何かしら?」
「…友達じゃなくて、上司なんです…会社関係の人も沢山来るので…僕は、そのドレスコード的なことはよくわからないんですけど、殆どの人が礼服を着てくると思うので…出来れば、浮くのは避けたいかな…」
「…そうなの。わかったわ。じゃ、黒にしましょうか。」
「すみません…」
「謝ることじゃないわ。着るのは貴方なんだから。」
結局、その日はそこで解放された。
俺は美佳ちゃんと店を出る。
「…友達じゃなくて、上司なんです…会社関係の人も沢山来るので…僕は、そのドレスコード的なことはよくわからないんですけど、殆どの人が礼服を着てくると思うので…出来れば、浮くのは避けたいかな…」
「…そうなの。わかったわ。じゃ、黒にしましょうか。」
「すみません…」
「謝ることじゃないわ。着るのは貴方なんだから。」
結局、その日はそこで解放された。
俺は美佳ちゃんと店を出る。