この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
another storys
第27章 帆掛舟【潮騒】
正一郎さんが帰って、しばらくしてからのこと。
裏口から自宅に入ろうとしたら、木戸がうまいこと閉まらん。
難儀しとったら、通りがかった人が声を掛けてきた。

「どないしはりました?」

「それが…木戸が閉まらんのです。」

「ちょっと見せて。」

その人は木戸を調べて、

「この蝶番がイカれとるんです。これなら家に帰ったらありますから、すぐ直りますよ。」

「え?」

「産婆の先生ですやろ。ウチの家内がお世話になりましてな。滝本と言います。大工をしとります。」

「あぁ、大工さんですのん…ほんならお願いしてもよろしいかしら」

「お安いご用ですよ。」

裏木戸を開けたまま、家に入り、台帳で滝本さんを調べた。
滝本 楓さん、という人で、逆子で大層な難産やった人や。確かにご主人の職業は大工と書いてあった。
ご主人の名前は…善次郎さん。

ゼンジロウ、という響きに一瞬胸が痛んだ。
/647ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ