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another storys
第27章 帆掛舟【潮騒】
「ねぇ、善次郎さん。私は、もう四十二になるの。二十歳過ぎた息子もいてる。貴方はまだ三十代。私より六つも年下。…ね? 吊り合わんわ。」
「吊り合いなんかどうでもええ! 好きやというだけではあかんのか⁉︎」
「…そんな気持ちの昂りに、身を任せてしまえるほど、もう若うないの。…だから、貴方の気持ちには応えられません。….ごめんなさい。」
「…そうか……分かった…ごめん…」
私の目を見ずに、善次郎さんは帰っていった。
そして、ぱたりと連絡が途絶えた。
私がすげなく断ったから、腹を立てて…彼との縁もこれまでなんやろうと諦めた。寂しかったけど、仕方のないことやと思うた。
そやのに、二年振りに、いきなり彼はやってきた。
「吊り合いなんかどうでもええ! 好きやというだけではあかんのか⁉︎」
「…そんな気持ちの昂りに、身を任せてしまえるほど、もう若うないの。…だから、貴方の気持ちには応えられません。….ごめんなさい。」
「…そうか……分かった…ごめん…」
私の目を見ずに、善次郎さんは帰っていった。
そして、ぱたりと連絡が途絶えた。
私がすげなく断ったから、腹を立てて…彼との縁もこれまでなんやろうと諦めた。寂しかったけど、仕方のないことやと思うた。
そやのに、二年振りに、いきなり彼はやってきた。