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第28章 それぞれのX'mas 【Cross roads 他】

「ありがと。」

ごくごくと飲んで、おいし、と呟き、こてん、と俺の肩に頭を預けてくる。
こんな、何気ない瞬間がすごく幸せだと思える。

「隆行くん、12月の3連休って、予定入れてる…？」

12月の3連休…ってクリスマスのことか。

「ん…美佳ちゃんさえ良ければ、どっか泊まりで行きたいな、って思ってるけど。まだ予約はしてない。早くしないとどこもいっぱいになっちゃうね。」

「昨日貰った、城崎温泉、予約取れたら行ってみる…？」

「いいの？」

「ペア宿泊券だし。行くとしたら友達よりは隆行くんと行きたいな」

「じゃ、見てみよっか。」

「うん。その前に支度する？シャワー？お風呂？」

「お風呂溜めて一緒に入ろ」

俺は立ち上がって、昨日溜めた湯舟の栓を抜く。
軽くシャワーで流して湯を張り、美佳ちゃんと2人で入った。