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第29章 2人のX'mas【同級生】

玄くんが洗うためにシンクに持ってきたグラスは、高さが15センチ程度で、
短い足がついた、可愛らしいカットグラス。
よくお店で見る、つるんとしたフォルムのグラスより、だいぶしっかりした感じ。

「こんなグラス、初めて見た…」

「デイリーユースの安いグラスだけど。翠はあんまり呑まないから、グラスないかもと思ってさ。普段使いするにも食器棚にしまい込むにも、華奢なグラスよりこういうのが使いやすいだろ」

さすが玄くん。抜かりないわ…

グラスを洗って軽く拭き、テーブルに並べてシャンパンを注ぐ。

乾杯してローストビーフを食べた。

ロマネスコもアクアパッツァももちろん美味しくて。

アクアパッツァのいいスープにバゲットをつけて食べたり、チーズ焼きとバゲットを食べたり。

玄くんも美味しい！と絶賛してくれて。
おもてなしは大成功だった。