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another storys
第29章 2人のX'mas【同級生】

「…兄貴はさ、あぁ見えて優等生なんだ。要領も良くて頭の回転早いから、なんでもソツなくこなす。しかも、いっつもヨユーかましてて。勉強もスポーツも家のことも、涼しい顔でやっちゃう。アイツが必死こいてる顔なんか見たことない。なんか、それと比べられると思ったら、自分は違うことしなきゃって、いっつも模索してた。…大人になるまでは。」
あぁ、そういうコンプレックスみたいなの、玄くんにもあったんだ、と思ったら、完璧だと思ってた玄くんがちょっと可愛く見えた。
「だから、金髪にピアスだったの?」
「それもある。親には人と違うことをするメリットとデメリット、全部背負う覚悟があるなら格好なんてどうでもいいって言われて。チャラいカッコしても、俺の本質は変わらなかったけど。周りの見る目は変わったね。翠も俺が怖かったんだろ。」
私はこくんと頷いた。
「でも!玄くんが金髪じゃなかったら、きっともっと人気者で、やっぱり私は敬遠したわ。」
あぁ、そういうコンプレックスみたいなの、玄くんにもあったんだ、と思ったら、完璧だと思ってた玄くんがちょっと可愛く見えた。
「だから、金髪にピアスだったの?」
「それもある。親には人と違うことをするメリットとデメリット、全部背負う覚悟があるなら格好なんてどうでもいいって言われて。チャラいカッコしても、俺の本質は変わらなかったけど。周りの見る目は変わったね。翠も俺が怖かったんだろ。」
私はこくんと頷いた。
「でも!玄くんが金髪じゃなかったら、きっともっと人気者で、やっぱり私は敬遠したわ。」

