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another storys
第30章 思い出の味【社内恋愛のススメ・Cross roads】

【初めての手料理と手土産】
梅田でお昼を食べて、デパ地下をうろついて自宅に帰ったのは、午後3時過ぎだった。
丁度いい時間だし、美味しいコーヒー淹れて、買って来たバームクーヘンでお茶にしようっと。
「お帰り。」
誠治さんが出迎えてくれる。
「…ただいま。阪神でバームクーヘン買って来たの。」
お店で焼いてる、保存料の入ってないふわふわのバームクーヘンは、誠治さんも子供たちも好き。もちろん私も。
「そう。俺もフラッと神戸行ってシュークリーム買って来たけど。」
「そうなの?神戸なんて普段あんまりいかないのに…」
「家に一人でいても退屈だし。梅田で桜子たちを見かけたら気まずいじゃないか。桜子の別れた旦那や息子のことを、俺は何にも知らないし 、知らなくていいと思ってる。でも、もしかしたらお互い何も知らないだけで、取引先やら同業者やら、実は顔見知りだったり、この先仕事で顔を合わせる相手かもしれない。そう思ったら、チラッとでも見かける可能性のあるとこにはいかない方がいいと思って。」
「…ごめんなさい…」
梅田でお昼を食べて、デパ地下をうろついて自宅に帰ったのは、午後3時過ぎだった。
丁度いい時間だし、美味しいコーヒー淹れて、買って来たバームクーヘンでお茶にしようっと。
「お帰り。」
誠治さんが出迎えてくれる。
「…ただいま。阪神でバームクーヘン買って来たの。」
お店で焼いてる、保存料の入ってないふわふわのバームクーヘンは、誠治さんも子供たちも好き。もちろん私も。
「そう。俺もフラッと神戸行ってシュークリーム買って来たけど。」
「そうなの?神戸なんて普段あんまりいかないのに…」
「家に一人でいても退屈だし。梅田で桜子たちを見かけたら気まずいじゃないか。桜子の別れた旦那や息子のことを、俺は何にも知らないし 、知らなくていいと思ってる。でも、もしかしたらお互い何も知らないだけで、取引先やら同業者やら、実は顔見知りだったり、この先仕事で顔を合わせる相手かもしれない。そう思ったら、チラッとでも見かける可能性のあるとこにはいかない方がいいと思って。」
「…ごめんなさい…」

