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another storys
第30章 思い出の味【社内恋愛のススメ・Cross roads】
「隆行、ホットケーキが焼けたわよ。起きて?」
そう言って朝起こされたのは…20年以上昔。
俺が4つか5つの時だ…
母さんの焼くホットケーキ。
甘くてふわふわで、大好きだった…
ウチの、景色から、あの優しい色合いが消えたのは、小学校の頃。
父さんは週末は居たけど、平日は仕事で殆ど顔を見なかった。
週末ウチに居ても、疲れてて、遊びに行くこともないし、父さんと母さんの会話もなくて、息が詰まりそうだった日曜日。
早く月曜日になればいいのに、って思うくらいだった。
そのうち、母さんが夜家を空けるようになって。
冷めた作り置きの夕飯が弁当代になり、それがない時、俺は万引きに手を染めた。
警察に捕まって、父さんが迎えに来て。
それが、家族の崩壊の始まりだった…
そう言って朝起こされたのは…20年以上昔。
俺が4つか5つの時だ…
母さんの焼くホットケーキ。
甘くてふわふわで、大好きだった…
ウチの、景色から、あの優しい色合いが消えたのは、小学校の頃。
父さんは週末は居たけど、平日は仕事で殆ど顔を見なかった。
週末ウチに居ても、疲れてて、遊びに行くこともないし、父さんと母さんの会話もなくて、息が詰まりそうだった日曜日。
早く月曜日になればいいのに、って思うくらいだった。
そのうち、母さんが夜家を空けるようになって。
冷めた作り置きの夕飯が弁当代になり、それがない時、俺は万引きに手を染めた。
警察に捕まって、父さんが迎えに来て。
それが、家族の崩壊の始まりだった…