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another storys
第30章 思い出の味【社内恋愛のススメ・Cross roads】
「隆行くん⁉︎ どうしたの⁉︎」
ぱたり。
テーブルに、一粒涙が落ちて。
美佳ちゃんが心配して、肩を抱かれる。
「…ごめ…ちょっと…」
手のひらで目を拭う。
「…昔…あの人がよく、焼いてたんだ、ホットケーキ…大好きだったのに…いつの間にか、ウチから消えた…それからかな…あの人が作ってた料理とか、あんまり好きじゃなくなって。食べると思い出すから、それが嫌で、食べなくなった…」
「隆行くん、お母さんのこと、好きだったんだよね。」
「嫌いだよ。」
「好きだったのよ。」
「嫌いだ…」
「私の、目を見て。好きだったのに、お母さんが自分よりも他の恋人を選んで、隆行くんを置いて行った事が許せないんでしょう?だから、嫌いだって、思うことで、心の安定を保ってるの。」
ぱたり。
テーブルに、一粒涙が落ちて。
美佳ちゃんが心配して、肩を抱かれる。
「…ごめ…ちょっと…」
手のひらで目を拭う。
「…昔…あの人がよく、焼いてたんだ、ホットケーキ…大好きだったのに…いつの間にか、ウチから消えた…それからかな…あの人が作ってた料理とか、あんまり好きじゃなくなって。食べると思い出すから、それが嫌で、食べなくなった…」
「隆行くん、お母さんのこと、好きだったんだよね。」
「嫌いだよ。」
「好きだったのよ。」
「嫌いだ…」
「私の、目を見て。好きだったのに、お母さんが自分よりも他の恋人を選んで、隆行くんを置いて行った事が許せないんでしょう?だから、嫌いだって、思うことで、心の安定を保ってるの。」