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淫徳のスゝメ
第3章 私が最も華やいだ頃のこと
「みゆきさんって、こだわりの強い方なのね。メイドも愛らしい女ばかりだわ。……これだけ贅沢な別荘なのに、庭がないなんて」
「ここは現所有者がみゆきちゃんというだけで、正式に彼女のものじゃないからね。代々会長に引き継がれてきた活動施設の一つで、メンバーの会費で維持されている。たくさんある小さな扉は、ほとんどクラブの活動に使用する女や男が保管してあったり、淫らごとのための部屋だったりするんだって。風俗法の許可はとってあっても、許可が得られるような概要しか提出されていないから、あまり目立つと分が悪い。それで、ちょっと暑いのは我慢して、山奥になるべくこぢんまり建ててあると聞いてるわ」
私は、もう下半身に淫らな生理的現象を催さないではいられなくなった。
人里離れた別荘で、まづるさんを始め高貴な少女達の中で、かくも閉鎖的なひとときにこもる。そして私達の二泊三日を盛り立てるのは、肉体をもてあそばれるだけに用意された数多の人間──…。
私の妄想がエクスタシーに達しかけた時、運転手が足をとめた。
一つの豪奢な扉が開くと、そこでは、五体の女体と一人の美人が、淫らな眺めを繰り広げていた。
「ようこそ。貴女が姫猫さんね?」
美人は乗馬鞭をテーブルに置いて、私達に距離を詰めた。
女体は吊り上げられていた。まるで屠られたあとの鶏だ。それでいて、全員が幸福に顔をたゆませていた。白い肌を所どころ真っ赤に染めて、一体一体異なる玩具に遊ばれながら、腰をくねくね動かしている。